in situシリカ充てんグリーンナノコンポジットの実用化物性試験
研究代表者 |
池田 裕子 京都工芸繊維大学, 大学院工芸科学研究科, 助手
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 「高含量in situシリカ充てんグリーンナノコンポジット」に関して、実用化に必要な疲労試験、熱安定測定、動的粘弾性試験等を行う。すなわち、直径40~50nmサイズの均一性の高いin situシリカを天然ゴムマトリックス中で70~80重量部、高充てんできる方法を世界に先駆けて見出したので、ゴム工業での実用化に必要なコンポジット材料の耐久性を中心に、研究を行う。本研究は、国内特許出願とJST 支援を得てPCT 特許出願を行い、かつ学術論文速報誌に発表した内容の実用化試験である。ゴムにシリカを機械的混合によって充てんするという従来の方法では得られないユニークな天然ゴム系ナノコンポジットの創製に関する研究であり、化学的手法に基づくin situナノシリカ充てんのゴム工業への魅力あるシーズ創生を目的とした試験研究と位置づけられる。粉末シリカ混合ゴム製品と比較して残留ひずみやヒステリシス損失が小さく、反発弾性が高いと予想されることから、シリカ配合系タイヤ・べルト・ロールをはじめとする汎用ゴム製品のエコロジー性向上に役立つであろう。また、nmシリカの良好な分散性に基づく高透明性ゴム製品にも有望であり、風合い・装飾性が必要とされる電気製品用ゴムや建材用ゴムなどにも活用できるであろう。
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