光反応を利用した遺伝子中メチル化部位の高感度検出法の開発
研究代表者 |
田邉 一仁 京都大学工学研究科, 工学研究科
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研究期間 (年度) |
2005
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概要 | 遺伝子中の変異として、近年最も注目されているシトシン塩基のメチル化は、哺乳類ゲノムDNAの唯一の生理的な修飾であり、遺伝子発現のオン・オフ制御を司る。従って、遺伝子のメチル化状況を把握することは、ゲノム機能解析の観点から極めて重要であり、現在も高感度の検出法が切望されている。本研究では、メチル化シトシン(mC)の光反応特性を利用した簡便かつ正確なmC検出法を開発する。申請者は、mCが光増感反応に極めて高い反応性を示す一方で、通常のシトシンはほとんど不活性であることに着目した。すなわち、DNA中のmC部は光反応により損傷を受け、切断されるのに対し、メチル化されていない場合は切断されない。こうした光DNA鎖切断の有無をモニターすることにより、mCを検出する。また、mC含有の遺伝子は、通常のPCR法では被検体の増幅ができず、検出には別法によるシグナル増幅が望まれる。本研究では、光切断反応とインベーダー法を組み合わせたメチル化検出シグナル増幅手法の開発も併せて行う。
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