ペプチド結合発光金属錯体を用いた細胞内物質移動可視化プローブの開発
研究代表者 |
舘 祥光 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 助手
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 準必須アミノ酸であるアルギニン(Arg)を多く含んだペプチドは膜透過性ペプチド(CPP:Cell Penetrating Peptideと呼ぶ)としてよく知られている。近年、この様なCPPを用いて細胞を破壊することなく細胞内にタンパク質や薬物を効率よく導入する方法が注目されており、高い膜透過能と細胞選択能を併せ持った新しい細胞内薬物導入ペプチドの開発が盛んに展開されている。一方、代表研究者らは単純な有機分子(配位子) Lを設計し、これを用いて調整した銅(I)錯体が発光を示すことを見出した。そこで、最も簡単なCPPであるArgを8個結合したペプチド(Arg 8-)を配位子Lに導入したペプチド結合発光金属錯体を設計した。この分子を細胞内の物質移動を可視化するプローブとして開発し、ウイルスの感染細胞や癌の変異細胞を検出する診断薬の創成を目指す。
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