研究代表者 |
中田 幸子 大阪大学, 医学研究科, 助手
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 乳頭癌には臨床的に予後の悪い高リスク群と予後の良い低リスク群が存在するが、その機序は未だ明らかではなく、従来より腫瘍マーカーとしては唯一サイログロブリン(Tg)が用いられてきたが、抗Tg抗体存在下では測定値が正確ではなく、他の甲状腺疾患でも上昇が認められるため、検査としての特異性も充分ではない。我々は乳頭癌の原発巣の手術組織を用いて癌が甲状腺外に浸潤し、高齢者(51歳以上)の高リスク群と癌が甲状腺内に限局し若年者(30歳未満)の低リスク群間で著しく発現量の異なる11遺伝子を同定したが、そのうち3遺伝子は特に癌の浸潤度と強い相関を認めている。本研究では癌の早期診断及び癌の進展に関連する蛋白の同定から新しい治療につなげていくことを目指している。
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