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天然物由来のヒスタミン合成酵素阻害剤の探索より新規抗ヒスタミン薬の開発研究

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 地域事業 地域イノベーション創出総合支援事業 シーズ発掘試験

研究代表者

植野 洋志  奈良女子大学, 生活環境学部, 教授

研究期間 (年度) 2006
概要【目的】 ヒスタミンはアレルギー,胃潰瘍,喘息などの疾患に関与する生理活性アミンである.その合成はヒスチジンデカルボキシラーゼ(HDC)によりなされ,塩基性アミノ酸であるヒスチジンを基質とする.現在,多くの抗アレルギー剤,抗ヒスタミン剤の薬効は,1)ヒスタミン産生(分泌)細胞よりのヒスタミン放出の阻害,2)ヒスタミン受容体への拮抗作用の二点を基準に判断されている.これらの場合,合成されたヒスタミンが他の部位に運ばれて二次的な作用を発揮することが予想できず,抗ヒスタミン剤による副作用の問題が発生する.ヒスタミン合成酵素を直接阻害することが最も理想的であるが,HDC の精製が非常に困難であること,精製酵素が不安定であることより酵素学的研究ができないこと,などの理由によりHDC に対する阻害剤の開発がこれまでほとんどなされていなかった.本申請研究では,ヒスタミン合成に直接関与するHDC の活性を阻害する物質の探索を安全性が示されている香辛料・ハーブなどの天然物より行う.HDC 活性を直接制御することにより,副作用の少ないアレルギー,胃潰瘍,喘息などの疾患に対する薬剤の開発が期待できる.【内容】 ヒト由来のヒスタミン合成酵素であるヒスチジンデカルボキシラーゼ(HDC)を組込んだ酵母を用いてHDCの発現と精製を行う.組換え体HDCを用いて活性測定を行うが,その際,活性測定液中に,香辛料・生薬などの天然物よりアルコール・熱水などで抽出した成分(粗抽出液もしくはHPLCによる分離後の成分)を添加することで,HDC活性阻害率を測定し,抽出物の効果を定量化する.

URL: 

JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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