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蘇生開始と同時に脳冷却を可能にする咽頭冷却装置の開発とその脳保護効果

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 地域事業 地域イノベーション創出総合支援事業 シーズ発掘試験

研究代表者

武田 吉正  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院麻酔・蘇生学, 助手

研究期間 (年度) 2006
概要心停止蘇生後の脳保護に低体温療法が有効であることはRandomized controlled trialにより確認されている。しかし、全身冷却以外に方法が無く脳温低下に長時間を要している。蘇生後脳障害軽減のため、脳を急速かつ選択的に冷却する方法の開発を目指す。図1に示すように、咽頭の1cm外側に総頸動脈が存在し、更にその外側に内頚靜脈や外頸静脈が存在する。頚部の体表を冷却すると静脈血が先に冷却され全身温が低下するが、咽頭側から冷却すると総頸動脈が先に冷却され脳温が低下する。ラットでは咽頭冷却により脳温が選択的に急速に低下すること、また心肺蘇生時に咽頭冷却の施行することで神経細胞障害が有意に軽減することを観察し報告している。しかし、臨床で咽頭冷却を行うためには、図2に示すように冷却水を潅流できる咽頭冷却カフの開発が必要である。本研究の目標は以下の2点である。(目標1)咽頭冷却カフ付き気管内挿管チューブ(ハイブリッド・チューブ)を開発する。これにより、人工呼吸開始と同時に咽頭冷却を開始できる。(目標2)咽頭冷却による脳保護効果(脳圧や興奮性アミノ酸の変化、神経学的予後)をサルで実証する。咽頭の外側には総頸動脈が存在し、その外側を内頚靜脈や外頸静脈が存在している。咽頭冷却により総頸動脈を効率よく冷却することが可能である。気道確保に咽頭冷却カフ付き気管内チューブを使用する。心肺蘇生開始と同時に咽頭冷却を開始することができる。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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