概要 | 超高齢社会を迎え高齢者のQOL を向上には「口腔の健康」が良好であることが不可欠である。高齢者では義歯使用者が多いが,義歯の使用に伴って義歯の土台となる顎骨は次第に吸収されて義歯が不適合になる。そのため義歯の再製を行ったり,年間100 億円市場と言われている義歯安定剤に依存したりしているが,原因となる骨吸収を抑制しようとする試みは行われていない。経皮・経粘膜による薬物投与は注射に比べて患者への負担が少なく,鎮痛剤,インシュリン,ホルモンなどの投与が臨床応用されている。本課題では骨吸収抑制作用のある義歯安定剤の開発を行うために,骨吸収抑制剤を経粘膜的に骨に沈着させる方法を確立することである。
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