膜面液体培養法を用いた糸状菌の革新的機能の発掘とスーパー酵素群の探索
研究代表者 |
中西 一弘 岡山大学, 大学院自然科学研究科
|
研究期間 (年度) |
2005
|
概要 | 高等微生物である糸状菌(カビ)は低分子有機酸、抗生物質だけではなく酵素・異種タンパク質などバイオテクノロジーの物質生産の分野で幅広く利用されている。カビによる物質生産性に着目すると、固体培養法が圧倒的に優れているが、天然の農産物を培地として用いるために生産物の回収はいうまでもなく培養条件の最適化も困難である。そこで、固体培養法に替わる新規な培養方法の開発が期待されていた。申請者は、近年、液体培地を用いるものの固体培養法の特徴を示す、原理的に新規な膜面液体培養法(Membrane-Surface Liquid Culture;MSLC)を考案し、いくつかの培養系でその優位性を実証するとともに、論文発表や特許申請を行った。本研究では、1)MSLCを用いて、従来の培養法では発現されない機能と新規スーパー酵素群を、培養実験及び遺伝子発現解析から探索する。さらに、MSLCによるスーパー酵素群の生産を見据えた培養条件の最適化とMSLCのスケールアップのための基盤的検討を行う、
|