概要 | 福祉・医療分野における機能補助具,歯科医療での金属冠など,使用者ひとりひとりの体つきに合わせて作る製品の成形は手作業が主である.これらの製品は高い安全性や寸法精度が求められる.本申請者は,このような分野への応用を目指し,金属板の成形部近傍のみを局所的に加熱するインクリメンタルフォーミング(右図参照)を新しく提案している.これはパンチの3軸方向運動制御により複雑形状の多品種少量生産の板成形が可能となる点に大きな特徴があり,成形ひずみにより製品が脆くなることも避けられ,スプリングバックによる寸法変化も極めて小さい.特にマグネシウムのように室温で延性に乏しい材料の成形にはこの技術は大きな力を発揮する.本研究では,これを実用化技術として確立することを目的としている.
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