中心体複製異常を指標とした膀胱癌の予後予測マーカーの開発
研究代表者 |
松山 豪泰 山口大学, 医学部, 助教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 膀胱癌は尿路に発生する癌の中では最も頻度が高く、しばしば多発し、再発を繰り返す特徴を持つ。本研究はその予測がきわめて困難な膀胱癌の予後(再発、腫瘍進展*)を中心体(正確な細胞分裂を制御する細胞内器官)の複製異常を指標とした新規分子マーカーにより予測しようとするプロジェクトである。現在、膀胱癌の予後予測は腫瘍の形態、サイズ、個数、腫瘍の浸潤度および分化度によりなされているが信頼できる単一マーカーはなく、特に腫瘍進展*についてはきわめて予測困難である。もし予後予測が可能となれば初回治療時に抗癌剤や放射線治療などの集学的治療をおこなう必要のある治療法を選択することが出来、テーラーメード医療の実践が可能となる。中心体はすでに抗体が商業ベースで購入可能であり、十分実用化できると思われる。*膀胱癌が再発時に悪性度を増し、浸潤、転移する現象で患者にとって致命的となる。
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