道産食材の抗酸化機能のスピン量子による厳密計測法の確立
研究代表者 |
鵜飼 光子 北海道教育大学, 教育学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 食品の抗酸化成分はラジカルとして評価するが、一方でラジカルは生体に障害を与え各種の疾病の原因になるともいわれる。本研究は食品の抗酸化成分を電子スピン共鳴法(ESR)によるスピン量子で評価する厳密計測法を確立する。申請者はESRによる食品ラジカルの解析に成功し、電子の緩和現象を導入した独自の信号観測手法を開発(特許化)しており実用化の可能性は大である。最新のラジカル計測技術であるスピントラップ法は不安定短寿命のラジカルを安定なラジカル(アダクト)に変換させ計測する。本研究ではESRによるラジカルの厳密計測の利点をいかし、ESR信号解析によるラジカルの同定、スピントラップ剤及びスピンアダクト計測条件の最適化、電子の緩和時間の計測によるESR計測条件の最適化を行いESR厳密計測法の確立をめざす。ESR厳密ラジカル計測法を応用し道産食材ハスカップの抗酸化機能を評価する。ハスカップはアイヌの妙薬と称され疲労回復に効果があると言われるが研究は停滞しており機能は解明されているとはいいがたい。ハスカップの新たな機能性が発掘できれば食品開発が加速され食品産業が活性化され道内産業の振興に寄与すると考える。
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