概要 | 超音波融合シミュレーションでは,超音波装置によって得られた数値データを画像に変換し,血管内の血流の状態を視覚的に解析することにより,従来の診断では解析できなかった潰瘍内の複雑な血流構造や,壁せん断応力,圧力分布などを実時間で正確に再現することが可能となる.しかし,超音波画像はノイズが多いことが知られており,血管形状を抽出することは大変困難である.実際の解析過程では,観察者が個々の画像から手動で対象領域を指定することによって,血管の形状を抽出しているが,観察者の負荷が大きく,かつ,実時間解析を行うことは不可能である.そこで本研究では,ノイズが不連続な形状であるのに対し,血管が連続した形状であることに着目し,超音波装置から得られた画像がもつデータ分布を位相的に解析することにより,血管形状を自動的に抽出する方法を開発する.
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