概要 | 我々は、これまでに加齢や糖尿病状態で促進的に形成、蓄積される終末糖化産物(Advanced glycation end products,以下AGE)が、糖尿病血管合併症や動脈硬化症の発症、進展に関わっていることを、in vitroの培養細胞の系ならびに動物モデルの系で明らかにしてきた。その過程で多々あるAGEの中でもグリセルアルデハイドに由来するAGEが、血栓傾向や血管新生、内皮細胞障害などtoxicAGEとして作用することを見いだしてきた。しかしながら、各種病態における当該AGEの血中レベルは明らかでない。本研究では、グリセルアルデハイドに由来するAGEを特異的に認識する抗体を用いたELISA測定系を確立し、当該AGEの血中レベルが新たな血管障害マー力ーとなる可能性を検討するものである。
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