生体代謝性の多孔性無機化合物の新規合成法の開発と応用
研究代表者 |
瀧田 祐作 大分大学, 工学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 炭酸カルシウムは人体に代謝される唯一の無機化合物である。炭酸カルシウムは一旦酸化して酸化物とし、これを水と反応させて消石灰としてからCO2 ガスを吹き込んで炭酸カルシウムを再合成すると、反応条件の選択によって種々の形態の結晶を得ることができるが、細孔があいた構造のものは作られていない。そこで、カーボンナノチューブ(CNT)を分散させた水溶液中で炭酸カルシウム合成を行うと、CNT が鋳型となり、直径が20-50nm の連続孔を有するものが合成可能である。このような形態の炭酸カルシウムが合成できれば薬の徐放剤として実用化が期待できる。本課題ではCNT を分散させた塩化カルシウム水溶液と炭酸ナトリウム水溶液から、液相法を用いて比表面積の大きい、多孔性の炭酸カルシウムの合成法を開発する。
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