犬バベシア原虫感染症に対する簡易・迅速診断法-イムノクロマト法の開発
研究代表者 |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター
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研究期間 (年度) |
2005
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概要 | 犬のバベシア感染症は、バベシア原虫の赤血球内寄生によって引き起こされる重度な貧血性疾患である。日本全国で発生例が報告されているが、いまだに有効な診断法とワクチンは開発されていないのが現状である。そこで、本研究ではまず犬のバベシア感染症を的確に診断するために、血液中の特異抗体或いは分泌抗原を検出可能な、臨床現場で使いやすい簡易・迅速診断法?イムノクロマトグラフィックテスト(ICT)法の開発を協力企業と共に目指す。本課題で開発するICT診断法は、1)新規組換え抗原を用いること;2)簡便であること;3)迅速であること;4)安価であることなどの特徴を持つ。これまでに1)バベシア原虫の日本株の分離;2)日本分離株のcDNAライブラリーの作製;3)分泌抗原(BgSA1)遺伝子の同定とクローニング;4)組換えタンパク質の発現と精製;5)特異抗体の作製などをほぼ終了した。本制度においてはこれらの成果をもとに感染診断薬としての商品化に向けて下の到達目的達成を目指す。
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