概要 | 本研究代表者は,可視光等吸収点画像を利用した皮下静脈深さ分布のイメージングをすでに達成している.本試験では,血管の3次元構造情報を利用する新規な個人認証技術の実用化を目指し,新たに血管径測定方式を確立して静脈の3次元構造を可視化する,トポグラフィックな血管パターンイメージング技術を開発する.本手法は血液酸素化状態に依存しない原理が新規かつ独創的であり,さらに皮膚組織の光学特性を補正するアイデアを組み込むため,生理・健康・運動状態に左右されず,個人差にもよらない認証ができる点で従来法に比べて優位である.実用化のための試験システム構築や画像解析の専用ハードウェア開発への移行を目指す上で,本試験による血管パターンの空間分解能と画質の評価・改善が重要かつ効果的なステップとなる.このため,光散乱によるボケ(点像拡がり)の正規分布補正等についても研究を行う.
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