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形状記憶素材を活用した軽量・低温強度を有する新規複合材料の開発

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 地域事業 地域イノベーション創出総合支援事業 シーズ発掘試験

研究代表者

加藤 博之  北海道大学, 大学院工学研究科

研究期間 (年度) 2005
概要液体酸素、水素等の低温液化燃料の容器では、容器の軽量化が重要な課題であるにもかかわらず、熱歪みに対処するために重いステンレス材を利用せざるを得ないのが現状である。従来の繊維強化樹脂材料は軽量ではあるが、液化燃料等の温度であるマイナス100°C以下の低温では使用できない。樹脂の熱収縮が炭素繊維よりもはるかに大きいため、樹脂の微細なひび割れが避けられないからである。本研究は、炭素繊維強化樹脂材料の樹脂部に低温で動作する形状記憶素材のナノ繊維を分散させ樹脂部の熱歪みを緩和することにより、軽量かつ低温強度を有する新規複合材料を開発する。形状記憶素材をフィラー(分散物)として用いたナノ複合材料はかつて無く、個別で研究されていた材料をナノサイズに加工・複合化し、評価・設計するところに本研究の特長がある。一般に構造材料で期待されるナノ効果は、通常の寸法効果を上回る強度の上昇にある。一方、形状記憶材料の役割は熱応力の緩和にあるが、これはナノサイズに限定される特性ではない。現状では、ナノサイズの形状記憶合金および形状記憶ポリマーの製造は原理的に可能であるが実績はなく、サブミクロン程度であれば合金粉末の作製は十分実績がある。本研究計画はこの状況を考慮し、このサイズの合金粉末を用いた新規CFRPのモデル材料を試作して、形状記憶材料によるCFRP熱応力緩和のアイディアを実証することを目的とする。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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