イチゴ高設栽培における低コスト閉鎖型給液システムの開発
研究代表者 |
佐藤 弘 岩手県農業研究センター, 園芸畑作部南部園芸研究室, 室長
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 1 農林水産省は、「農政改革基本構想」において、輸入農産物に打ち勝つ力強い生産供給体制の構築や資源循環型農業などを推進することとしており、施設野菜生産においても低コスト化と環境保全技術導入は喫緊の課題となっている。2 現在、イチゴ栽培では、ハウス土壌に直接栽培する「土耕栽培」と、1m前後の高さに栽培槽を設置した「高設栽培」とがある。高設栽培は養液供給装置と一体的に導入されており、作業の軽労化、収量増加、省力性、連作障害回避等のメリットが、イチゴ生産者に高く評価されているが、経営的な観点から高額な導入コストが問題となっている。また、養液(肥料を溶かした水)は掛け流しであるため、排液に含まれる化学肥料による環境負荷増大の問題も抱えている。3 このため、高額な養液供給装置を必要とせず、余剰排液を排出しない点で画期的な「底面吸水による閉鎖型給液システム」を開発した。開発された独自のシステムに、養液の給液技術の改善を加えて実用的なシステムに完成することで、イチゴ生産農家の所得向上と環境保全型農業の推進に寄与する。
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