高品質鶏肉の生産に向けた抗ストレス剤の開発に関する研究
研究代表者 |
濱野 美夫 秋田県立大学, 生物資源科学部, 生物資源科学部 准教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 本研究は、畜産領域でまったく検討されていないビタミン様作用因子のリポ酸を鶏肉生産で応用することを目的とする。鶏でのリポ酸投与は単胃動物と異なり、糖代謝よりむしろ脂質代謝に強く作用を及ぼす。その特異的作用を活用し、健康食品という用途から食肉産業へのリポ酸の利用に具体化する本研究の試みは明らかに独創性がある。また、脂質代謝調節と抗酸化作用を併せもつリポ酸を、畜産で問題となっている環境ストレス(生産病)の緩和から鶏肉品質の安定保持まで、広い範囲で適用させようとする点は新規性がある。既存の抗酸化剤と比して、リポ酸の多様で強い作用効果が立証できれば実用化の可能性があるものと期待できる。従って、本研究では暑熱暴露と屠殺時にともなうブロイラーのストレス諸反応を分析し、これに及ぼすリポ酸とビタミンE との作用比較ならびにそれらの共役的効果を検討することでリポ酸の実用性を評価する。
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