研究総括 |
井上 弘士 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 教授
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研究期間 (年度) |
2018 – 2023
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概要 | 超スマート社会を実現しその持続可能性を維持するためには、情報処理基盤の要であるコンピュータシステムの飛躍的かつ継続的な発展が必要不可欠となります。しかしながら、近い将来、半導体の微細化がついに限界に達すると予想されており、コンピュータシステムを進化させ続けるための新しい概念や技術の創出が求められています。 そこで本研究領域では、半導体微細化に頼らない革新的コンピューティング技術の開拓を目指します。大きなダイナミズムを有する超スマート社会を支える情報処理基盤を構築するには、社会的変化と技術的進歩を敏感に察知し、将来を予測し、様々なトレードオフを考慮した上で、柔軟かつ斬新な発想に基づく次世代コンピュータシステムを実現しなければなりません。そこで、高性能化、低コスト化、低消費電力、安全性向上、高信頼化、運用容易性向上、など、様々な観点から次世代コンピュータシステムのあるべき姿を探求します。 研究内容としては、1)回路、アーキテクチャ、システムソフトウェア、プログラミング、アルゴリズム、アプリケーションなどを対象としたクロスレイヤ、コデザインに基づく新しい高効率コンピューティング技術の確立、2)現在主流であるデジタルCMOS処理とは異なる新コンピューティング技術の創成、3)従来の計算モデルとは一線を画す新計算原理/新概念の創出、などを対象とします。そして最終的には、世界をリードする若手研究者を輩出するとともに、持続可能な超スマート社会の実現を可能にするための情報処理基盤の構築に貢献します。
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