概要 | 本研究は、脊椎動物に一番近い動物門に属し左右相称動物のなかでも例外的な進化を遂げた棘皮動物のゲノムと遺伝子発現情報を大量に取得・解析し、脊椎動物と比較することにより、動物の胚発生における分子発生プログラムが共通祖先からどの程度変化したかの指標(進化インデックス)を構築することを目的とする。 具体的には、日本側は超高速シークエンサーを用いて発生時系列のRNA配列を決定し、中国側はゲノム配列の決定を担当し、双方で脊椎動物の分子発生プログラムとの比較解析を行う。 本研究により、動物の器官形成,再生を含めた形づくりの設計図の進化(ボディープラン進化)についてゲノム情報からの理解が進み、進化的に保守的な分子発生プログラムの同定や、動物の形態や臓器の形成に関わる遺伝子基盤を推定する方法論の確立が期待される。
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