概要 | ヒトと協調して自律的に動作可能な機器やシステムが、事件や事故など社会的に思わしくない行為を引き起こした際に、ユーザであるヒトが主体的に引き起こした行為であってヒトが責任を負うという考え方と、機械やシステム側が主体的に起こした行為であってそれらの製造者側が責任を負うという考え方のどちらを採用すべきか、その科学的な考え方や解釈を心理学や脳科学の立場から提案する。特にユーザであるヒトからみて、その事件や事故が機械やシステムではなく自分自身が引き起こした行為と錯覚され、不必要に責任を負う状況の存在を指摘し、そのような錯覚や思い込みの背後にある脳科学的仕組みの解明や、そのような錯覚を逆手に取った機器の開発とデモを実施しながら、我々人間自身ですらどこまで自律的・主体的に行動する存在といえるのか考察する。
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