体系的番号 |
JPMJCR20H6 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJCR20H6 |
研究代表者 |
千田 俊哉 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授
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研究期間 (年度) |
2020 – 2023
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概要 | 世界中でSARS-CoV-2に対する薬剤開発が進んでいますが、特効薬と言えるものはまだありません。特異的な治療薬を作るためには、時間がかかるからです。今回のような新興感染症に迅速に対応するには、新しい概念に基づいたウイルス感染症一般に適用可能な治療戦略を確立することが必要です。そこで我々は、ウイルスが増殖のために依存する宿主のエネルギー代謝に着目しました。GTPは、細胞内がタンパク質合成に利用するエネルギー分子ですから、GTP 代謝を調節することでウイルスタンパク質の合成を抑制しウイルス増殖を阻害できる可能性があります。宿主側のエネルギー代謝を制御するこの手法は、原理的にはウイルスの種類を選ばないため、一般的な抗ウイルス治療戦略となり得ます。本研究では、このコンセプトに沿った薬剤の開発を行います。さらに、ウイルスをターゲットとした新規化合物の開発を組み合わせることで、2つの異なる薬剤の相乗効果を狙い、COVID-19を含むウイルス感染症に広く適用可能な治療戦略を確立します。
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研究領域 | 異分野融合による新型コロナウイルスをはじめとした感染症との共生に資する技術基盤の創生 |