概要 | 従前より、日本の研究機関において、研究公正を確保するための体制が整備されてきた。しかし、近年問題となることの増えてきた二重投稿や不適切なオーサーシップなどについて、研究公正規範は一般論としては共通しているものの、どのような行為を二重投稿や不適切なオーサーシップとみなすかなど、研究公正規範が具体的事例に適用される次元で分野によって対応が異なることが少なくない。その具体的な指針が、学協会等によって明示されていないことも多い。不適切な行為と公正な研究活動の境目が明確でない状況は、当事者の自覚がないまま研究不正などの問題が発生する背景ともなっている。
本プロジェクトでは、研究公正の具体的な規範を研究分野の多様性を踏まえて明確化するとともに、そこで明確化した研究公正規範について研究倫理教育や研修などを通してその共有を図る仕組みを構築することを目指す。
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